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【スリランカ】「知見と経験の共有へ」、国際シンポジウムに180人出席

2015.10.15

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アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)は10月5日にスリランカ北部のジャフナ県で、「Public-Private Partnership Towards Disaster Resilience and Sustainable Development」と題した国際シンポジウムを開催しました。スリランカをはじめとするアジア7カ国、および同国内のコロンボ、北部、東部、南部から、NGO、ビジネスセクター、行政官など約180人が出席し、各国の知見と経験の共有や活用に向けた連携の在り方を探りました。シンポジウムの様子については、スリランカの大手新聞社4社が記事を掲載するなど、国内で注目を集めました。

シンポジウムには、開催地ジャフナ県の知事ヴィネスワラン氏、在スリランカ日本大使館の岡井朝子公使、A-PADスリランカの共同議長で人道支援コンソーシアム事務局長のティアガラハ氏、A-PAD理事長のファイザル ジャラル氏などが登壇しました。

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岡井公使は、スピーチの中でA-PADスリランカが進めるマルチセクター間の連携による先進的な防災への取り組みを高く評価するとともに、日本政府が実施する対スリランカ援助において防災が重点分野であることを紹介し、2015年9月の「持続可能な開発のための2030アジェンダに関するサミット」で採択された「持続可能な開発目標」の一つとして「すべての人が受け入れられる、安全かつレジリエントで持続可能な都市への転換」が掲げられていることから、さらに防災に力を入れていく意向を表明しました。

また、マルチセクター連携による災害対応に関するパネルディスカッションでは、スリランカ、フィリピン、インドネシア、日本のA-PAD代表者が各国の連携事例を紹介。その後の質疑応答では、災害後の緊急支援のみならず、防災・減災において民間企業が果たしうる役割についての質問や、心理社会的ケアの重要性に関する意見が寄せられました。

翌日10月6日にはジャフナ県のカイツ島(Kayts)を訪ね、住民の飲用水確保を目的のために設置した雨水タンクの活用状況などについて視察しました。また紛争で破壊された学校を見学し、同行したスリランカ・ロータリークラブの代表が校舎の修繕に高い関心を示すなど、今後A-PADスリランカを通した支援活動の可能性が広がっています。

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コロンボで10月7日に大手企業7社の代表が出席して開催されたA-PADスリランカのラウンドテーブル会議では、企業との連携をさらに進めるためのワーキンググループを組織することで合意されました。

A-PADでは今回のシンポジウムの結果を踏まえ、スリランカでマルチセクター連携による災害対応のメカニズムをさらに深化させ、より多くの人々を災害から救うことを目指してまいります。

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※本事業は、外務省「NGO連携無償資金協力事業」による資金などで実施しています。