【ミャンマー地震】発災からまもなく2カ月、これまでの支援活動の歩み
2025.05.20
ミャンマー中部で3月28日に発生した大地震からまもなく2カ月が経過。これまでに死者3,700人以上、負傷者5,017人以上、行方不明者160人以上の被害が確認されています。
アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)は発災直後からネットワークを通じた情報収集を開始。国際機関「コネクティング・ビジネス・イニシアチブ(CBi)」をはじめとする関係諸機関との調整の末、A-PADと災害連携協定を締結するトルコのNGO「GEA」が、3月29日にトルコを出発後、タイ経由でミャンマーのヤンゴンへ到着。その後首都ネピドーへ移動し、4月1日から捜索救助活動を行いました。
捜索救助活動を行うGEA捜索救助チーム ©︎GEA
発災から5日目となる4月1日、GEA捜索救助チームは生存者を発見し、無事に救出しました。翌日の2日にも奇跡的に生存者を救出。救い出したのは、いずれもAye Chan Tharホテルの従業員でした。地震発生から 121 時間が経ち、生存者が急激に減ると言われる「72時間の壁」を過ぎていましたが、瓦礫の中から安定した状態で安全に救い出すことができました。
捜索救助活動を行うGEA捜索救助チーム ©︎GEA
A-PADとGEA捜索救助チームは救助活動に加えて、訓練や心理ケアにも注力しました。4月3日にはミャンマー消防局向けに「地震とともに生きる」をテーマとした訓練セッションや実践訓練を実施。さらに、GEA捜索救助チームは4月4日に避難キャンプの現場を訪れ、衛生キットなどの支援物資を配布しました。同時に子どもたち向けのゲームやアクティビティを企画し、震災経験による不安や恐怖の緩和にも取り組みました。
4月5日、GEA捜索救助チームはネピドーからヤンゴンへ移動し、在ミャンマー・トルコ大使との会談で震災支援活動の報告を実施。4月6日、GEA捜索救助チームの構造専門家とイコモス文化遺産国際学術委員会(ICOMOS-ICORP)のメンバーは、ヤンゴンで開催された特別セッションに参加し、「地震による被災文化遺産への緊急支援」について貴重な知見を共有しました。
衛生キットを配布するGEA捜索救助チーム ©︎GEA
また、A-PAD加盟国の一つ、スリランカでは政府が救助、救援、医療部隊を含む3つの軍チームをミャンマーに派遣。災害管理センター(DMC)から委託を受けたA-PADスリランカは、医療チームを支援するための医療物資の緊急調達を実施。即座に支援の申し出があったヘマス・ファーマシューティカルズから大量の医薬品が寄付されました。さらに業者との迅速な連携により、最終的に要請された2倍の物資調達を実現することができました。
今後もミャンマーの復興に向けて、段階に応じた継続的な支援が必要とされます。A-PADは、引き続き各国と協調しながらミャンマーでの災害支援に尽力していきます。







