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【A-PADインドネシア】防災フォーラム「災害に強い観光村」

2024.08.11

A-PADインドネシアは、2024年7月23日、防災フォーラム「Disaster Resilience Outlook Forum」を開催しました。首都ジャカルタの会場には民間企業や政府機関、NGO/CSOなど防災や災害対応の関係者ら約40人が集まり、100人以上がオンラインで参加しました。

 

3・東ヌサトゥンガラ州西マンガライ県トンドンブラン(Tondong Belang)村の村長が語る

A-PADインドネシアでは、これまでも様々なステークホルダーとともに、インドネシアにおける自然災害の傾向や災害予測、防災・災害関連施策などについて理解を深めるイベントを開催してきましたが、今回のテーマは「災害に強い観光村」。村の観光開発と災害に強い地域づくりを組み合わせて、観光産業と地域社会と双方にとって大きな利益につながる取り組みを目指しています。

 

1・2(真ん中BNPB、右観光クリエイティブエコノミー省)その3

 

フォーラムでは、A-PADインドネシアが取り組んできたホテル防災認証制度や観光地域全体の災害レジリエンス強化の取り組みなどについて紹介。また、「災害に強い観光村」に向けて共通認識を図るため、以下の5つの視点で関係者が情報を共有しました。

 

 
1.災害に強い村づくりの方針(国家防災庁):
国家防災庁(BNPB)の担当者が、国・地方レベルで実施する災害に強い村づくりのプログラムについて紹介したほか、セクターを超えた協力の意義や効果について具体的な事例を交えて説明しました。

 

2.観光村の戦略的方針(観光クリエイティブエコノミー省):
「インドネシア観光村賞(ADWI※)」を進める観光創造経済省が、ADWIの実施ガイドラインについて説明。ADWIは過疎化が進む地方部に雇用を生む施策の一つです。
※ADWI:インドネシアの観光地発展のためのキャンペーン。2年に1度「最優秀観光村」を決める国を挙げてのキャンペーンで、上位3村は観光村発展のために国から支援を受けられ、現在7000の観光村のうち85%が観光村ネットワークに登録。評価項目は、観光地としての魅力や快適さ、情報発信とデジタル化、雇用促進などのほか、2024年のキャンペーンから「レジリエンス」が加わり5部門。

 

3.持続可能な観光村に向けたコミュニティの役割(3つの観光村の村長):
過去にADWIを受賞するなど高い評価を得た3つの村(東ヌサトゥンガラ州西マンガライ県トンドンブラン村/西ヌサトゥンガラ州西ロンボク県バトゥクンブン村/ジョグジャカルタ特別州グヌンキドゥル県ングランゲラン村)の村長が、それぞれの「観光村」に向けた取り組みやコミュニティの役割、持続可能性について語りました。

 

4. 民間セクターの役割について(アストラ・インターナショナル):
インドネシア最大の自動車生産・販売会社、アストラ・インターナショナルのプログラムマネージャーが登壇。アストラグループが観光局と実施している「災害に強い観光村」の取り組み事例を紹介するとともに、民間セクターの役割について語りました。

 

5. 学術的側面から見た災害に強い観光村(インドネシア大学災害センター):
インドネシア大学災害センター(DRRC UI)のセンター長が、災害に強い観光村の研究(指標、ガイドライン、測定ツール、リスクマネジメントの実施、 インパクト分析)について紹介しました。
 4・5 真ん中アストラ、右DRRC UI長
本事業は外務省のNGO連携無償資金協力「R5年度N連インドネシア事業」の一環で実施しています。