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【フィリピン】台風被災者、国内避難民に対する緊急支援を実施

2015.11.12

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8月にフィリピン・ルソン島中部、北部を襲った台風15号「Goni(フィリピン名Ineng)」、10月中旬に同じくルソン島中部、北部に上陸した台風24号「Koppu(フィリピン名Lando)」。2つの台風によって、地域住民の多くが被災し、農作物やインフラが甚大な被害を受けています。また、フィリピン南部のミンダナオ島では先住民族のルマド族が民兵などの衝突から逃れるため、避難所での生活を余儀なくされています。アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)では現地パートナー団体のCitizens’ Disaster Response Center (CDRC)と協働し、台風被災者、国内避難民に対し緊急支援を実施しています。

【台風15号(Goni)】

8月下旬にフィリピンを襲った台風15号「Goni」。7,500世帯余りが一時避難を余儀なくされ、38の幹線道路が洪水、土砂崩れ等により不通となりました。特にルソン島北部の北イロコス州、南イロコス州の被害は大きく、農業やインフラの被害総額は10億ペソ以上に上ると試算されています。

道路が寸断され、被害の全容把握が遅れましたが、A-PADはパートナー団体のCDRCと協働し、10月10日から特に被害が大きかった北イロコス、南イロコスの計12地区の417世帯に米や豆、魚、缶詰、食用油などの支援物資を配布しました。

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【国内避難民支援】

ミンダナオ島東北部の南スリガオ州の先住民族であるルマド族約3千人が、武力衝突から逃れ、9月1日から同州の野外のスポーツセンターで避難生活を続けています。子どもたちや高齢者が多く、環境の悪い避難所で、食糧、水も不十分な中で体調崩す者も出ていると報告されています。

A-PADでは10月16日、CDRCをはじめ、地元行政、企業とも協働し、米10キロ、ムング豆1キロ、乾燥魚1キロ、イワシの缶詰6缶、1リットルの食用油からなる支援物資を593世帯2,922人に配布しました。

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【台風24号(Koppu)】

10月18日にフィリピン・ルソン島に上陸した台風24号(Koppu)の影響により、島の中部、北部で洪水や道路の冠水、土砂災害が発生、約24万人が被災しています。

A-PADでは、台風が最初に上陸し、甚大な被害を与えたルソン島中部のアウロラ州、ヌエヴァ・エシハ州、ザンバレス州の1,300世帯に支援物資の配布を決定。10月20日に、ヌエヴァ・エシハ州にて、米、缶詰などの食料に加え、A-PADがルソン島マニラに事前配置していた緊急支援物資(毛布、ござ、ビニールシート、ポリタンク、衛生用品など)を配布しました。

また、今回の被災者支援に関し、本年10月22日に相互支援協定を締結したフィリピン国内の企業連携組織であるPhilippine Disaster Recovery Foundation (PDRF)を通じ、衛生用品1,000セットが無償で提供されました。衛生用品は被害が甚大な被災地域で今後配布される予定です。

A-PADではパートナー団体をはじめ、フィリピン国内の企業、行政、NGO等と連携を深め、引き続き迅速な支援活動につなげていきます。

※上記の3事業は、外務省のA-PADに対する拠出金(初動支援資金)、「日本NGO連携無償資金協力事業」による資金などで実施しています。

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