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【A-PADインドネシア】観光業の防災力向上・知識交流を目的としたエキシビションミーティングをバリ州で開催

2025.12.11

2025年12月4日、A-PADインドネシアは令和6年度日本 NGO 連携無償支援協力事業の締めくくりとなる「エキシビションミーティング」をバリ州で実施しました。

事業実施3州の村長やフォーラム、ホテル防災認証チーム代表が集まり、1年間の成果や優良事例、学びを可視化した展示とともに、地域間の知識交流の促進を目的とした開催です。

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本会合には、デンパサール総領事館、観光省、州政府機関、ホテルレストラン協会(PHRI)や観光協会、事業実施地域の村長・フォーラム、各州ホテル防災認証の認証チームなど、他、オンライン参加も含めて約100人が参加しました。

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開会にあたり、A-PADインドネシア代表シンタ・カニアワティは、A-PADの紹介と今年一年の事業内容に触れ、エキシビションミーティングの目的を伝えるとともに、モデル村での事業が成功事例として他の地域に拡大され観光地のレジリエンスが高まることを強く願い、事業実施地の地域住民・関係者・出席者への感謝を述べました。

 

続いて、各来賓からは以下のように挨拶が述べられました。

●デンパサール総領事館 中野首席領事

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スマトラ島豪雨災害の犠牲者へのお悔やみと被災地の早期復興への願いを捧げるとともに、A-PADインドネシアが2020 年から観光業における災害対応能力の向上に貢献してきたことへ感謝を述べました。また、今後も同国において特に日本人を含む多くの観光客が訪れるバリの災害レジリエンス強化に貢献していくことへの期待を表明しました 。

●観光省危機管理専門家 ファジャール・フトモ氏

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スマトラ島での洪水被災者へのお見舞いとともに、日本政府のサポートによるA-PADインドネシアのこれまでの活動に感謝を述べました。また、観光業の防災におけるペンタヘリックス連携(※)の重要性を示すとともに、A-PADインドネシアの防災事業におけるロードマップと地域住民のエンパワーメント(能力向上)が災害対応の鍵になると述べました。

※ペンタヘリックス連携(Penta-Helix):観光産業の持続可能性や地域開発などを推進するために、政府(Government)、学術界(Academia)、産業界(Business)、コミュニティ(Community)、メディア(Media)という5つの主要なステークホルダーが連携・協働するモデルを指し、特に観光分野でパンデミック後の復興やイノベーション創出のために重要視されている。

●バリ州地方防災局局長代理 危機管理・防災担当部長 イダ・バグース・グデ・ウィドニアナ・プトラ氏

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スマトラ島での洪水被災者へのお見舞いを述べるとともに、日本政府によるA-PADインドネシアを通じたバリ観光業の防災・減災への支援に感謝を表明しました。また、2014年から民間・政府・住民一体で取り組んできたホテル防災認証制度(現プログラムの前身)はバリ発祥の観光防災事業であり、現263あるバリの観光村に普及・推進していくこと、地域の自助防災として強化されることを期待すると述べました。

 

後半では、「災害に強い観光村」、「ホテル防災認証制度」をテーマとした2つのセッションが行われました。(詳細は次の記事でご紹介します。)

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今回のエキシビションミーティングを通じて、効果的かつ持続的な災害リスク軽減には、セクター横断的な連携、対応力のある政策、長期的なコミットメントが不可欠であることが参加者間で共有されました。

同時に、人的資源の能力強化、ステークホルダー統合、広報活動、持続可能なモニタリング、資金調達など、今後の重点項目も確認されました。

A-PADインドネシアは、引き続きさまざまな機関と連携し、「災害に強い観光村」モデルの拡大と、持続可能な観光レジリエンスの推進に取り組んでいきます。

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