【A-PADバングラデシュ】国際シンポジウム「温暖化する地球、紛争、危機管理:変化する世界におけるレジリエンスの構築と国際協力」を開催
2025.10.22
2025年10月21日、バングラデシュの首都ダッカで、A-PADバングラデシュとCIS (Community Initiative Society)は国際シンポジウムを開催しました。
今回のテーマは、「温暖化する地球、紛争、危機管理:変化する世界におけるレジリエンスの構築と国際協力」。
本シンポジウムには政府関係者、ダッカ首都警察、在バングラデシュ日本国大使館に加えて、大学や民間セクターなど、さまざまな組織から約200名の参加者が集いました。
前半では各来賓からの挨拶や演説が以下のとおり述べられました。
◆保健サービス総局・青少年保健・学校保健プログラムマネージャー・シャムスル・ハック氏
「災害発生時、災害後の危機管理、迅速な復興など、各段階で求められる政府の役割は多様にあり、それらを遂行するためにはA-PADのようなさまざまなパートナーとの協働が不可欠である。また、減災や防災、早期復興のための管理政策の策定など、政府が果たすべき責務を通じて国内の危機管理に努めていく」
◆ダッカ首都圏警察・ジルル・ラーマン副長官
「変化の激しい社会では事態の予測、調整、信頼構築が求められる。ダッカ首都圏警察はこれまで医療機関やコミュニティとの連携による早期警報システムの強化、避難経路の確保、脆弱な立場にある人々の安全確保に努めてきた。今後もA-PADとこのパートナーシップを生かし、災害や不測の事態に備えていくことを約束する」
◆A-PAD上席顧問・宮原信孝
「現在の社会情勢において、国際NGOは危機管理の強化や資金調達が困難になっており、人間の安全保障が危ぶまれている。今こそ、地球温暖化や紛争、自然災害に苦しむ人々への支援を声高に訴えるべき時である。CISとA-PADバングラデシュが、過去12年間の活動において地域社会のレジリエンス向上という大きな成果を残し、人間の安全保障に貢献してきたことに深く敬意を表したい」
◆在バングラデシュ日本国大使館・髙橋直樹公使
「日本とバングラデシュの国際協力関係は、自然災害の多い両国において非常に重要な意味を持つ。これまでマルチセクターによる減災・防災を主導してきたA-PADとCISの取り組みは、レジリエンスの構築に貢献し、賞賛に値するものである。今後もこの取り組みが継続され、災害管理や人道支援、国際協力において躍進することを期待する」
後半は以下2つのテーマによるパネルトークを実施。
1. 「国際的パートナーシップを通じた気候脆弱性の高いコミュニティにおけるレジリエンスの構築」
2. 「人道支援プログラムと危機管理計画における紛争への配慮」
(パネルトークの詳細は次の記事でご紹介します)
シンポジウムの最後は新たなステークホルダーの加入による署名式で締めくくられ、地域的協力への積極的な関わりが示されました。
本シンポジウムを通じて、国際的・地域的協力がいかに脆弱なコミュニティのレジリエンスを育むかについて共有され、災害管理に尽力する同志のパートナーシップ強化につながる貴重な機会がもたらされました。
◆現地メディアによる報道











