【フィリピン・セブ島沖地震】ダンバンタヤン市とメデリン市で被害状況とニーズの調査を実施
2025.10.08
2025年10月4〜5日、アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)フィリピンを含む緊急調査チームは、被災地であるセブ州北部のダンバンタヤン市とメデリン市において緊急のニーズを特定するため、調査を実施しました。
以下、各分野の現状です。
●保健医療
現時点では負傷者の対応が適切になされており、医薬品や医療機器も足りています。一方、被災者やその家族が経験した精神的苦痛やトラウマに対処するため、メンタルヘルスと心理社会的支援(MHPSS)による介入が早急に必要とされています。
●避難所と住宅再建
家屋が損壊した避難家族を受け入れるため、緊急シェルターキットが必要な状況です。中長期的な復興には、被災世帯が家屋の修繕・再建を行うための建築資材も必要です。

●食料供給
食料はおおむね入手可能であり、地域の商店や公設市場は通常通り営業しています。一方で収入源や生活必需品へのアクセスを失った被災者、日雇い労働者への食料支援は依然として必要です。
●避難者の生活環境
避難者の多くは指定避難所に滞在せず、道路沿い、野原、被災した家屋の近くに設置した仮設テントに避難しています。余震への恐怖心から、夜間に屋内にいることや、指定避難所に滞在することを望まない避難者も多数いる状況です。

●水道・電力供給
被災地では水道システムが寸断され、電力不足のためほとんどの給水所が停止中です。広範囲にわたる水不足が発生し、公衆衛生面のリスクが懸念されます。
●支援の状況
主要道路沿いには、救援支援を待つ多くの被災者がいます。大人も子どもも、食料や水を求めるプラカードを掲げている姿が見られました。救援活動は継続中ですが、依然として散発的で、支援は主に個人や団体によって道路沿いで提供されています。
内陸部や遠隔地にある地域は、交通アクセスの制限や通信網の不備により、十分な支援を受けられていない状況です。その結果、多くの被災者が救援物資の配布スケジュールを把握していないうえ、被災した地域間で支援の行き届き方にばらつきが生じています。
以上の2市における調査から以下の優先的ニーズが確認されました。
・緊急シェルターキットおよび建築資材
・避難者および社会的弱者への食料支援
・水道・電力供給施設の復旧
・メンタルヘルスおよび心理社会的支援(MHPSS)サービスの提供
緊急調査チームは調査結果をもとに今後の方針を協議しました。
A-PADフィリピンは、今後も各地域のニーズに応じて迅速な支援を届けられるよう活動を続けていきます。
引き続き、皆様のあたたかいご支援をどうかよろしくお願いいたします。
◎フィリピン被災地支援活動へのご寄付を受付中です
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