A-PADフィリピンは、3月18〜20日の3日間、マニラ首都圏のパシッグ市リッチモンドホテルで、BCPトレーナーズトレーニングを開催し、大学や地方自治体、商工会議所などの代表者ら20人が参加しました。

BCP（事業継続計画）とは、テロや災害、システム障害など危機的状況下に置かれた場合でも、重要な業務が継続できる方策を用意し、生き延びられるようにしておくための計画のこと。自然災害が多発するフィリピンにおいて、A-PADフィリピンは、地域の企業、行政、市民団体などと連携して災害リスクの軽減や緊急支援ネットワークの構築に力を入れていますが、BCPトレーナーズトレーニングの研修はその取り組みの一環で、地域の雇用や経済を支えるビジネスセクターのレジリエンスを強化するために実施しています。

今回の研修は、中小企業向けのBCP研修を担うトレーナーの育成を目的に実施。災害など緊急時の対策が遅れがちな中小企業のレジリエンスプランを検討する上で必要な知識やスキルを学ぶ場を提供しました。

BCP指導者研修は、これまで2年以上にわたって、主にA-PADフィリピン職員や大学教授などを対象に実施してきましたが、現在は各地域の商工会議所、地方自治体、大学から選ばれた代表者らも対象に実施しています。それぞれの分野での経験や専門知識を本研修と組み合わせることでBCP研修の効果を向上させることがねらいです。研修では、全国から集まった代表者がそれぞれの分野で培った知見を活かしつつ研修に参加。この後、各地域で企業向けの研修を実施するなど知見を広げていくことが期待されています。