【A-PADインドネシア】バンテン州でワークショップ開催
2024.08.15
インドネシア・ジャワ島西部に位置するバンテン州で、7月25日と26日、2つのワークショップが実施されました。
被害状況の調査ツール「DALAハンドブック」
A-PADインドネシアが開発してきた市民団体のための被災状況評価ツール「DALAハンドブック」(DALA:Damage and Loss Assessment)に関するワークショップを、7月25日、バンテン州地方防災局で開催しました。バンテン州地方防災局の強い要望を受け、バンテン州のNPOやCSO団体など40人が集まりました。
ワークショップではDALAの目的と使用方法について伝えたほか、バンテン州地方防災局からインドネシア国家防災庁が有する被害アセスメント手法(JITUPASNA)についても紹介。DALAハンドブックがJITUPASNAの基本構成に準じつつも、現場で支援活動に従事する組織・団体のニーズに則した使いやすい被害アセスメント手法であることを強調しました。緊急支援経験の豊富な参加者からは「災害後の評価方法としてすぐにでも採用したい」などの声が上がっていました。
過去の津波被害を教訓に「ホテル防災認証制度」の活用
数々の観光スポットを有するバンテン州では、ホテルなど観光産業と地域コミュニティが連携し防災力を強化する取り組みに力を入れています。その一環で、7月26日、A-PADインドネシアは「レジリエンスな観光業防災モデルの普及」をテーマにワークショップを開催。バンテン州地方防災局、バンテン州観光局、パンデグラン県地方防災局、ホテル・レストラン協会、インドネシア観光協会、タンジュンルスン地区のホテルなどから28人が集まりました。
ワークショップの目的は、「ホテル防災認証」を広く周知すること。参加者をはじめとするあらゆる関係者が、「ホテル防災認証」を災害に備えるための最低基準のツールとして理解し、定着させることを目指しています。
ワークショップでは、A-PADインドネシアのスタッフが「ホテル防災認証」の活用方法や目的を説明。合わせて2018年にスンダ海峡で発生した津波被害について振り返り、認証制度活用の必要性を伝えました。参加者の中には、当時の経験を鮮明に覚えている人も多く、バンテン州ホテル・レストラン協会は「特に被害を受けたタンジュンルスン地区に必要な制度だ」と言及。 パンデグラン県地方防災局は「ホテルが災害管理訓練を実施するための支援はいつでも準備が整っている」と意欲を示しました。