【A-PADバングラデシュ】危機下のスリランカで医療支援
2022.06.16
過去70年で最悪の金融危機に見舞われているスリランカ。外貨の不足により食料や燃料、医薬品など生活必需品の輸入が滞り、市民の生活に影響が出ています。
子どもたちが必要としている医薬品が不足している状況を鑑み、医療支援の経験を有するA-PADバングラデシュ(コミュニティイニシアチブソサイエティ:CIS)は、A-PADスリランカと連携して、スリランカでいま必要とされている医薬品56種類を、同国の保健省に供与しました。
医薬品は、てんかん発作、急性感染、急性髄膜炎、けいれん発作のため薬など約300万スリランカ・ルピー(2022年6月為替レートで約112万円)相当です。6月13日にスリランカの最大都市コロンボで行われた引渡式では、A-PADスリランカと連携するスリランカ防災省・災害管理センターの立会いの下、A-PADバングラデシュからスリランカ首相府に支援物資が手渡されました。
今回の支援に際して、A-PADバングラデシュはそのパートナー団体であるダッカコミュニティトラスト (DCHT)と協働して、医師2人を含む6人のチームをスリランカに派遣。コロンボ市に特設の診療会場(ヘルス・キャンプ)を設けて、女性や子どもを中心とする500人を超える患者を診察し、会場内で医薬品を処方しました。また、コロンボ県とゴール県の3ヵ所で、困窮した住民200世帯に食糧パックを配付しました。
今回のスリランカ危機へのA-PADの対応について、スリランカ政府関係者からは「スリランカとバングラデシュ両国の絆を強めるものだ」との声が寄せられました。
A-PADでは、今後もアジア域内で発生する様々な災害や危機に対して、A-PADメンバー6ヵ国がそれぞれの強みを活かして、相互支援する体制を強化していきます。
なお、今回の支援活動について、スリランカのTVニュース番組「NEWS 1st」で紹介されました(冒頭の映像)。