【A-PADスリランカ】国際シンポジウム「危機が激化する時代における緊急事態の準備および対応の強化」を開催
2025.11.26
2025年11月25日、A-PADスリランカは首都コロンボのGalle Face Hotelにて国際シンポジウムを開催しました。
「危機が激化する時代における緊急事態の準備および対応の強化(Strengthening Emergency Preparedness and Response in an Era of Escalating Crises)」をテーマとした本シンポジウムは、「国家経済復興化における官民連携のレジリエンス強化及び災害対応力の向上事業」(令和6年度日本NGO連携無償資金協力・スリランカ事業)の一環として実施したものです。

本シンポジウムには、来賓として在スリランカ日本国大使館・磯俣秋男特命全権大使が出席したほか、民間セクター、国際機関、パートナー団体などから計9か国、約150名が参加しました。
開会式ではA-PADからはA-PAD COO兼A-PADスリランカ代表のフィルザン・ハシム、A-PAD 上席顧問の宮原信孝、最後にA-PAD理事長のクアジ・クアムルザマンが開会の挨拶を述べました。

A-PAD COO兼A-PADスリランカ代表・フィルザン・ハシム
「世界では毎年2.3兆米ドル以上の災害損失が発生していると言われている。資金不足の影響で人道支援が縮小する今、対応の力は書類上だけでなく、実効的で即応性のあるものでなければならない。本シンポジウムでは、多様な組織が互いの文化や信条、尊厳を尊重しながら、ここに集まった豊富な資源を活用し力を結集して、支援の効果を最大化することを目指している。」
A-PAD 上席顧問・宮原信孝
「世界的にナショナリズムが強まり国際支援が縮小する中で、人間の安全保障の重要性がこれまで以上に問われている。A-PADとA-PADスリランカは官民連携や災害対応力の強化を通じて“より早く、より多くの命を救う”という使命を着実に実現している。今こそ私たちは他者の苦難に目を向け、互いに支え合う姿勢を示すことが重要である。」
A-PAD理事長・クアジ・クアムルザマン
「例年の危機は自然災害だけでなく、気候変動や社会、経済的要因など複合的に広がっており、どの国、組織も単独では対応できない。だからこそ、政府、民間、NGO、そして地域コミュニティが力を結集し、互いの強みを生かした協働がこれまで以上に重要である。本シンポジウムがその連携をさらに強化し、実効的な危機対応につながる一歩となることを期待する。」
在スリランカ日本国大使館・磯俣秋男特命全権大使は祝辞の中で、A-PADスリランカへシンポジウム開催のお祝いを述べるとともに、災害に繰り返し直面してきた日本の経験を踏まえ、
「災害対応には、基本を押さえ(Remember the basics)、現状に合わせて強化していく(Build upon them)ことが重要であり、備えあれば憂いなしである」と述べました。
また、A-PADスリランカの官民連携による資源活用や、包括的な参加型アプローチが災害対応において重要な役割を果たしていることも強調し、最後に参加者に向けて「全員の専門知識と熱意により、今後実践につながる革新的なアイデアが議論されることを期待する」と述べました。
パネルディスカッションは2部構成で世界銀行、台湾国家消防庁、現地メディア、空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”、Airlinkなどの代表者が参加しました。
詳しくはぜひ以下の動画をご視聴ください!
A-PAD International Symposium 2025(YouTube)









