【A-PADフィリピン】台風発生から1カ月、救援パックなどを継続配布中
2022.01.15
2021年12月16日から18日にかけてフィリピン中部地域を襲った台風22号(ライ/フィリピン名:オデット)からもうすぐ1カ月が経ちます。フィリピン国家災害リスク削減管理委員会(NDRRMC)によれば、1月14日までに406人が亡くなり、少なくとも65人の行方がわかっていません。1,000人以上が負傷し、避難者は770万人以上に及びます。未だ孤立状態で外からの支援が入れない地域もあり、被害を示す数字は今後、交通網や通信網の回復とともに増える見込みです。
各地で災害時の連携プラットフォームを構築してきたA-PAD フィリピンは、発災直後からダバオ市、セブ市、オルモック市、ビコール地域のパートナー団体と連携して緊急支援活動を開始。ダバオ商工会議所、セブ商工会議所、オルモック商工会議所、メトロナガ商工会議所は、A-PADフィリピンと共同で支援活動を展開していくことをSNSなどで発信するとともに、緊急支援物資を被災地へ届ける活動を続けています。
被災した地域では、断水や停電の影響で安全な水や衛生設備へのアクセスが難しくなっており、特にコロナウイルスをはじめとする伝染病発生のリスクも高まっています。シアルガオ島とディナガット諸島ではすでに台風による水源の汚染が原因と思われる下痢の症例が増えており、フィリピン政府によれば、400件以上の下痢と胃腸炎が発生、シアルガオ島では下痢性疾患により8人の子どが死亡したと報告しました。そこで、A-PADフィリピンは専門団体と連携して、食料などが入った救援パックや浄水器、水などを届けています。くわしくは以下の通りです。
<12/25>
・南レイテのリロアンにある4つの沿岸コミュニティで、救済パック500家族分、給水407人分、水ろ過装置17機、ソーラーランタンデバイス9つを配布
・国際NGO「Waves for Water(W4W)」とともに、シアルガオ、サザンレイテ、シパライ、ボホールの避難所などに45の浄水器を設置。同地域では、衛生キットやペット向けの餌なども配布
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・ 1,398世帯分の救援パックと993のバッグを提供 @南レイテのサンリカルドのコミュニティの子供たちに
引き続きニーズに応じた物資を届けていく予定です。
今回の台風による農業やインフラの被害は甚大で、特に農業や漁業を営んでいた人々は、生計手段を失ってしまいました。A-PADフィリピンは今後、物資の支援だけでなく、長引く避難生活を多方面からサポートするとともに、中長期的な視点で復興支援活動を続けていく計画です。
また、A-PAD に加盟するA-PAD Koreaでは、A-PADフィリピンの被災地支援活動を後方支援するため、Global Givingサイトで寄付の呼びかけを行っています。皆様のあたたかいご支援をお願いいたします。