【ネパール地震】子どもたちが学ぶ仮設教室が完成
2015.12.16
アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)は、2015年4月のネパールでの大地震に対応し、救難捜索チームの派遣や、緊急支援物資の配布、バングラデシュのダッカコミュニティ病院(Dhaka Community Hospital Trust、以下DCH Trust)の医療チームによる医療サービスの提供などを実施してきました。
その後A-PADは、現地パートナー団体であるInstitution for Suitable Actions for Prosperity(ISAP)と協力して、首都カトマンズより東南へ約170キロ、陸路にて約4時間に位置するラメチャップ郡にあるBhumesthan Lower Secondary School(前期中等教育:日本の中学校に相当)の地震で損壊した建物3棟を解体し、同校および周辺の学校2校の敷地内に仮設教室を建設する事業を実施してきましたが、11月には、同校およびShree Kyaulethana Lower Secondary Schoolに仮設教室が完成し、これまで屋外で授業を受けていた子どもたちは、新しい教室で学べる環境が整いました。今月中には、残り1校の小学校の仮設教室も完成する予定です。
解体中の校舎
Kyaulethana中学校に完成した仮設教室
今年9月の新憲法公布に対する南部での抗議活動に端を発したネパールの燃料危機は、本事業にも大きく影響し、資材の輸送やスタッフの移動も困難をきわめ、担当スタッフは現地でテントに宿泊し、厳しい状況の中で、解体・建設作業を続けました。
支援前の子どもたちの学習環境
今回の学校は海抜約2,000メートルに位置しており、例年1月初めには降雪がみられる寒さ厳しい冬を目前に控え、学校の校長先生は、子どもたちの健康を気遣っていました。冬の到来前に、新たな教室で授業が行えるようになり、時には石を重しにしないと机上の紙が風で吹き飛ばされてしまうような環境で学んでいた子どもたちは、教室の完成をとても喜んでいます。
完成した教室で学ぶ子どもたち
A-PADは、今後もネパールの地震被災者のため、支援活動を続けてまいります。これからも、皆さまのあたたかいご支援をよろしくお願い申し上げます。
▽ジャパンギビング