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【A-PADフィリピン】緊急医療シミュレーション訓練を実施

2025.05.02

フィリピン医療協会(PMA)主催の「緊急医療シミュレーション訓練」が、4月23日〜24日の2日間、フィリピン・パンパンガ州クラーク経済特別区にあるフィリピン災害復興基金(PDRF:Philippine Disaster Resilience Foundation)緊急オペレーションセンターで開催されました。訓練には、地方公共団体やフィリピン大学、市民防衛局、軍事医療の関係者など、さまざまなセクターの合計11機関から約100人が参加。フィリピン国内のほか、日本の緊急医療チーム「空飛ぶ捜索医療団“ARROWS” 」や台湾緊急医療チームなどインターナショナルチームも訓練に加わりました。

1 IMG_3798[座学研修の様子]4

各機関が集まって実施する合同訓練は、過去に日本と台湾で行われ、今回がフィリピンでの初開催でした。2日間の訓練のうち、1日目には参加機関の紹介や各代表者のスピーチ、2日目に行う訓練内容の確認を実施。また、フィリピン医療協会、PDRF、A-PADフィリピンの三者間で、災害時に共同で支援活動を実施するための覚書(MOA)も締結されました。

2 IMG_3808[MOA締結]4

2日目には、「パンパンガ州でマグニチュード7.4の地震が発生し、大統領による国家緊急事態が宣言された」という想定で訓練を実施。救急車による患者の搬送からはじまり、患者の状態の確認、重篤度によるレベル分け、各レベルに基づく処置まで一連の流れを確認しました。このような実践的な訓練によって、発災時に求められる論理的思考力や決断力が養われます。

3 IMG_3859[搬送の様子]4

4 IMG_3842[triage room ①]4

今回の訓練の実現には、これまでの日本NGO連携無償資金協力事業で培われたパートナーシップが深く関わっています。合同訓練を通じて、組織間の連携がさらに深まり、今後の災害対応にもつながる有意義な機会となりました。引き続き、各機関は緊急医療や初動対応の強化を図り、同国の災害対応力の向上に貢献していきます。