【A-PADバングラデシュ】「気候変動と危機管理」テーマに国際シンポジウムを開催
2024.11.21
A-PADバングラデシュは2024年11月19日、ダッカで国際シンポジウムを開催し、200人以上が参加しました。今年のテーマは「アジア太平洋地域における気候変動と危機管理の課題: 災害に強い世界に向けて」で、バングラデシュのNPO「コミュニティ・イニシアティブ協会(CIS)」との共催。平時からさまざまな分野で災害支援に携わるアジア各国の関係者が集まって災害リスクを減らすためのアイデアを共有し、いざというとき連携して災害時の緊急支援や防災活動に取り組めるよう協力関係を強化していく意義を確認しました。
国際シンポジウムは、A-PAD理事でCIS事務局長のモスタファ・ゴラム氏の挨拶で始まり、A-PADの根木佳織事務局長(写真下)が、南アジア地域におけるA-PADの活動の概要を説明。その後、 マーシー・マレーシアのHafiz Amirrol副所長が過去の連携事例を紹介したほか、バングラデシュ政府高官らが気候変動への適応を災害リスク管理政策に統合することについて語りました。
シンポジウムには外務省の岩間公典駐バングラデシュ日本国特命全権大使と河合浩一等書記官も出席。岩間大使はスピーチで、日本とバングラデシュの自然災害の共有課題について取り上げ、備えと連携の重要性を強調。災害レジリエンスを高めるために国を超えて連携してきたA-PADやCIS、ダッカコミュニティトラスト(DCHT)などの取り組みをたたえ、地域全体の災害リスクを減らすためにこれからも関係者間のネットワークを強化について期待を寄せました。
また、パネルディスカッションでは、計13人のパネリストが多様なバックグラウンドからスピーチを行いました。日本貿易振興機構(JETRO)ダッカ事務所の安藤裕二所長は災害多発国における民間企業の防災対策を両国共通の課題として考える必要がある点を語り、国際協力機構(JICA)バングラデシュ事務所の三浦真理次長は災害が発生する前からスタンバイ資金のメカニズムを活用するJICAの取り組みを紹介しました。
シンポジウム終了後、A-PADバングラデシュのMOU署名式も行われ、13団体が新たなメンバーとなりました。