【A-PADインドネシア】「市民ジャーナリズム災害教育実地研修」を開催
2024.07.28
A-PADインドネシアは、7月8、9日の2日間、インドネシアの首都ジャカルタで「市民ジャーナリズム災害教育実地研修 (火災)」を実施。一般募集で集まった高校生、大学生、旅行業従事者、 運送業職員、市民団体、プロのカメラマンなど計23人が、市民ジャーナリストとして参加しました。
災害に関する情報や知識を伝えるポータルサイト「Disaster Channel」を運営するA-PADインドネシアは、人々の防災意識の向上を目指し、多角的な視点でのコンテンツ作成に力を入れています。今回の研修は、こうした取り組みの一環で、災害教育をテーマにしたコンテンツを発信する目的で開催。1月に水害をテーマに実施した研修に続く2回目で、「ジャカルタの火災災害を知る~バタビアトレイル探検~」をテーマに、ジャカルタ特別州地方防災局や同州消防局と共同で実施しました。
2023年、ジャカルタで2,000戸以上の家屋が焼失し、少なくとも8,000人の住民が家を失いました。原因は主に電線のショートと漏電によるものでした。2018〜2022年にジャカルタで起きた火災は、年平均1,500件ほど。2019年には2,000件以上に達し、1日に4~5件の火災が発生している計算になります。研修では、ジャカルタで発生する火災の主な原因と火災発生を減らすための方策などを理解し、広く伝えていくことを目的としています。
タンボラ地区の住宅密集エリアを歩いて学ぶ
1日目は、ジャカルタ特別州地方防災局で、火災の歴史や消防隊の出動・役割などを学ぶとともに、西ジャカルタ市のタンボラ地区の住宅密集エリアを歩きながら、火事で全焼した住宅や車両が入れない場所を視察。地元組合のリーダーや消防隊員、地方防災局緊急対応チームから話を聞き、実際の消火活動の方法や難しさなどについて理解を深めました。
また、タンボラ地区の自治体が運営・管理する消防団を訪問し、消防車の仕組みや出動について説明を受けたほか、ジャカルタ特別州地方防災局の災害対応センターや災害教育シュミレーションセンターも視察しました。
2日目は、ジャカルタ特別州消防訓練センターで施設と訓練センターの役割などについて学び、消防士の訓練の様子を視察したほか、消防博物館でバタヴィア(オランダ植民)時代からの消防局の歴史について学びしました。
◉ジャカルタ特別州地方防災局のインスタグラムで紹介されました
◉研修後の参加者作成の災害コンテンツ