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【A-PADインドネシア】研修参加者が電子書籍発行!テーマは「先住民バドゥイ族に学ぶ災害伝承」

2024.06.27

災害に関する情報や知識を伝えるポータルサイト「Disaster channel」を運営するA-PADインドネシアは、多角的な視点でコンテンツを作成し、ソーシャルメディアと連動した発信に力を入れています。

そうした活動の一環として、2022年から災害の記憶や教訓を伝える「伝承活動」に力を入れ、今年1月には4日間にわたって「伝承コンテンツ作成研修」を実施。21人が参加し、ジャカルタの隣バンテン州で暮らすバドゥイ族の村を訪れ、地域の人々から過去の大災害の教訓や災害伝承の取り組みなどを聞きながら、現地調査の方法について学びました。

今月、この研修の参加者が執筆した電子書籍『Local Wisdom in Disaster Mitigation Effort:Badui Indigenous Community(地域の知恵を生かした防災活動:バドゥイ先住民コミュニティ)』が発行されました。

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執筆者は、クライメイト・リアリティ・プロジェクト インドネシアに所属するハンナ・アストランティさんで、バンテン州の山奥で暮らす先住民バドゥイ族の暮らしや考え方、災害に対する向き合い方についてまとめています。バドゥイ族は現代文明を拒み昔ながらの習慣で独特の生活を営み、特に自然への畏敬の念や人間との関係、災害への影響について確固たる信念を持っています。バドゥイ集落は森林と河川の生態系の維持のために禁猟区に指定され、河川の保護のために石鹸の使用も禁止しています。電気を使わず、150kmの道のりも歩いて移動すると言われる人々で、そうした徹底した暮らしが大規模災害の発生を防ぐことにつながっています。

本研修は、R5年度の外務省NGO連携無償資金協力・インドネシア事業の一環で実施されました。