【トンガ沖 大規模噴火】緊急支援物資を乗せた航空機 JA8600 トンガに到着
2022.02.15
南太平洋の島国トンガ沖で1月15日、海底火山の大規模な噴火が発生し、甚大な被害が出ています。A-PADは、発災直後から緊急支援活動に向けて情報収集を続けてきましたが、このたび2月14日、航空機 JA8600でトンガに緊急支援物資を届けました。
緊急支援活動にあたっては、8日にA-PADの黄春源(捜索救助チームリーダー)が羽田空港を出発。ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)と連携し合同緊急支援チーム「空飛ぶ捜索医療団ARROWS」として、パイロットを含む計5人が、大洋州での支援活動に尽力しています。
9日に日本を出発したJA8600は、セブ(フィリピン)、マナド&ビアク(インドネシア)、ポートモレスビー(パプアニューギニア)、ホニアラ(ソロモン諸島)、ポートビラ(バヌアツ)、ナンディ(フィジー)を経由して、13日にフィジーの首都スバにあるナウソリフィジー空港に到着。 A-PAD では、火山の噴火以降これまでにトンガの日本大使館や駐日トンガ大使館、パラオなどと連絡を取り合い、トンガに物資を届けるための調整を続けてきました。そして14日、トンガのファアモツ国際空港にて物資を非接触で降ろし、現在、72時間の検疫を受けています。物資は、現地で配りやすいようフィジーにて1世帯(約10人)ごとに「ファミリーパック」として梱包。パッケージには、浄水器、浄化タブレット、米、油、石鹸、フェイスマスクなどが含まれており、連携するトンガ商工会議所やNGOによって配布される予定です。
黄(写真左)は「コロナ禍の国際支援は、PCR検査や隔離期間の延長・短縮、非接触での物資の受け渡しなど、スピーディーな支援の難しさを痛感していますが、経由地のフィジーではトンガ商工会議所代表のサム・ベアさんと電話で話すことができ、マスクとPPE(防護具)のニーズが高いと聞いて、急遽、追加調達に走りました。30年以上災害支援のレスキュー活動に携わってきましたが、上空から見たトンガの風景はとても痛ましく、これから長期にわたって支援が必要だと確信しました。自然の猛威を前に私たちの無力さを感じますが、トンガやフィジーの人々は日本からの支援を笑顔で迎えてくれました。引き続きニーズに合わせた支援を届けられるよう尽力します」と話しています。
A-PADでは、18日までにトンガへファミリーパック175セットとニーズの高いコロナ感染対策のための物資を届ける計画です。また、ニーズ調査を受けて、18日の船便で清掃用具やチェーンソー、発電機、草刈機などを輸送。トンガ商工会議所の管理のもと、トンガの人々に活用される予定です。