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【熊本地震】発災から2カ月、長期化する避難生活を支えるために

2016.06.15

4月14日の地震発生から今日で2カ月が経ちました。

被災した地域の中でも特に被害が大きく、約4,800棟が全半壊した益城町では、現在10カ所に1,110戸の仮設住宅の建設が進められており、今日からようやく2カ所88戸の入居が始まりました。

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緊急支援チーム(A-PADジャパン/Civic Force/Peace Winds Japan)が運営する「テント村」で避難生活を送ってきた方の中にも、抽選の結果、入居が決まった方がいます。「ようやく少し落ち着いて生活できる。今まで本当にありがとう」と、安堵の表情でテント村を後にする方の姿を見て、緊急期からの”つなぎ役”の役割を果たすことができたのではないかと、別れを惜しみつつも感慨深いものがあります。

他方、このように仮設住宅に入れる人は、まだほんの一部にすぎません。益城町では、7月中旬までに約1,000戸の仮設住宅を完成させる予定ですが、現在わかっているだけでも400戸以上が足りないといわれています。また、熱中症や感染症を避けるため、益城町内では、他の支援団体が運営していたものを含め、5月末ですべてのテントの撤去を余儀なくされました。

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そこで、私たちはテント村の住人の方々を始めとする避難者が再び寝泊まりできる場所を失わないよう、6月7日までに益城町内の駐車場(テクノリサーチパーク)に、ユニットハウス(プレハブ)80棟を設置しました。スペースは限られますがクーラー付きの部屋で暑い熊本の夏を乗り切っていただきたく、炊事場(ガスコンロ2口×3台)、シャワーユニット4台、洋式トイレ15台、洗濯機3台を設置。利用者の要望に合わせて、随時サポートを続けていく予定です。

これらのユニットハウスには、すでに数世帯がテント村から引越しを始めており、まもなく100人以上の方の住まいとして利用される予定です。また、ユニットハウスと合わせて設置した2棟のコミュニティスペースやその周辺では、学校帰りの子どもたちが宿題をしたり、犬の散歩途中に談話する場面が見られるようになりました。

益城町で被災し、総合体育館からチームの運営テントに移り、現在ユニットハウスで生活する宮﨑律子さん(写真左)は、たびたびの引越しでお疲れの様子ながらも、「プライベートな空間が確保でき、雨風から守られた生活ができる。駐車場は暑いけれどクーラーを設置してもらえて本当にありがたい」と話してくれました。

現場のチームリーダーを務める新城卓(A-PADジャパン)は、「多くの人が仮設住宅に入居の目処が立っておらず、将来への不安を抱えている人も少なくない。新たに設置したキッチンやコミュニティスペースで交流を深めたり、将来につながる場としてみなさんに活用してほしい」と話しています。

避難生活が長期化する中、私たちは避難を続ける方や復興に携わる人たちが少しでも前を向いて歩いていけるよう、サポートを続けていきます。引き続き、熊本の被災地にご関心をお寄せください。

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