[プレスリリース]台風22号サマール島に上陸 緊急支援チーム、ヘリで被災地へ出動 (Press Release : Japanese version)
2014.12.08
災害救助犬レスキューチーム、ヘリ2機とセスナにて現地入り
大型の台風22号が、12月6日午後から7日午後にかけて、フィリピン中部のサマール島に上陸し、昨年11月の台風30号で甚大な被害を受けたレイテ島やルソン島でも風や雨が強まり、一部の地域では停電や家屋の倒壊などの被害が相次いでいます。フィリピンの国家防災対策局によれば、12月8日までにすでに100万人以上が学校や教会などに避難しています。
甚大な被害を想定し、12月4日にフィリピンへ向かいセブ島で緊急支援の準備を進めていた大西健丞CEOが率いる「一般社団法人アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)」(本部:東京都千代田区)の緊急支援チームは、本日8日、チャーターしたヘリ2機とセスナ1機で被災地のサマール島へ入りました(医師1名を含む8名と災害救助犬2頭が同乗)。被災地では、フィリピンのパートナー団体「CDRC(Citizens’ Disaster Response Center)」と合流し、災害救助犬によるレスキュー活動を含む即時の緊急支援活動を想定しています。サマール島北部のカタリマン空港に着陸した大西によれば「被災地では、かなり木々や家屋が倒れたりしている。現地の災害対策本部にて支援地域などを調整・協議する。上空からも被災状況を確認し、最適な支援活動について確認したうえで支援活動を開始する。」との報告が入っています。
被災したレイテ島は昨年11月に大型台風30号(ハイエン)の直撃により被災者が967万人を超える甚大な被害を受けた地域です。復旧もままならないうちに次の大型台風が直撃した地域において、わたしたちは、今回初めて、台風が来る前から被害が予想される地域に入って緊急支援の準備を担うという緊急支援チームを派遣しました。背景には、昨年のフィリピン緊急支援活動において、物資の出荷手続きやフェリー・配布物資を運ぶトラックの調達の遅れ、被災した島内の道路事情の悪化、配給ポイントに行くまでの安全確保の課題など、さまざまな事情によって被災地への物資配布が遅れた経験があります。あの苦い教訓を糧に進める今回の早期派遣は、一人でも多くを救うため、また、一刻も早くニーズを把握し、より多くの人に必要な物資を届けられるよう、今からできる最善の方法です。
また、今回派遣する救助犬レスキューチームには、今夏8月の広島の土砂災害支援で活躍したNPO法人ピースウィンズ・ジャパンの災害救助犬「夢之丞(ゆめのすけ)」も含まれています。殺処分直前に同団体に引き取られ、救助犬となるための訓練を重ねてきた夢之丞が、今度はフィリピンの人たちを救うためチームの一員として活動しています。
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アジアパシフィック アライアンスについて
アジア太平洋地域で大規模災害が起きたとき、各国・地域の企業、NGO、行政が各組織の壁を越えて連携することで、それぞれが持つ情報、人、資金、モノを各国間で共有・活用し、より迅速で効果的な支援を目指す組織です。2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに、翌2012年に緊急支援団体「Civic Force」などのイニシアチブによって設立。現在、日本、インドネシア、韓国、スリランカ、フィリピンの5カ国の企業やNGOなど各国で災害支援の中核として活躍してきたメンバーが集まって実現した。長年、それぞれの緊急災害支援の現場に身を置いてきた経験を共有し、皆、「一人でも多く救う」という共通の強い思いを持っています。
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